茶箱とはstory

「茶箱」とは元々茶葉を新鮮に保存、運搬するために江戸時代後期より使われてきた杉の木箱です。防湿、防虫、防酸化機能を高めるために内側にトタンを施し、 機能を高めています。現代でこそ見直されてよい、大変サステイナブルな収納箱です。

1950年代に入ると、本来の目的であった茶葉の保存・運搬は段ボールやアルミ袋に代わりましたが、機能性の高さから衣類、雑貨、アルバム、乾物等の食品入れなど、あらゆるものの保存に使われるようになりました。

「茶箱”瑞”-Chabako”SUI”」と
お茶所・川根の茶箱

インテリア茶箱クラブの茶箱は静岡県川根本町産。
2018年、静岡県優秀 技能者として表彰された熟練職人、前田宥氏とその後継者たちのものです。
川根本町の杉を使い、綿密な工程を経て、丁寧に製造された質の良いものです。
概ね30年以上の間伐材を利用、2ヶ月以上は風雨に晒し、重しを載せて乾燥、歪みやそりを防いだ材木を使用しています。

多くの手作り産業と同様、茶箱需要は減少の一途を辿り、職人も激減していますが(2020年1月現在、全国で5軒)、使用目的を広げ、付加価値を付けることで需要喚起を図っています。

「茶箱“瑞”-Chabako”SUI”」とは、日本の誇る収納箱・茶箱に布を張り、
装飾を施した『インテリア茶箱🄬』の上級ブランドです。

1950年中ごろから日本在住の外国の方々が「茶箱」に和の布を張って「布張り茶箱」と称し、和風クラフトとして楽しんでいました。この「布張り茶箱」に着想を得てさらに発展させたものが「インテリア茶箱🄬」です。
和をはじめ世界各国の生地を使い、使い勝手やデザイン、技術を発展させてきました。

そして、張り布に各界の匠の技を取り入れ、芸術の域にまで昇華させたもの。
それが「茶箱“瑞”―Chabako“SUI”」です。

皇室献上作家による手描き京友禅や、加賀友禅、幾人、幾多の工程を経て織り上げる珠玉の西陣織りなどを取り入れ、日本の伝統工芸品と融合させた《和の茶箱 瑞(CHABAKO-SUI Japonais)》。
また《洋の茶箱 “瑞”(CHABAKO-“SUI” Globale)》では西洋更紗「トワル・ド・ジュイ」など、ルイ王朝時代から何世代にもわたり受け継がれてきたラグジュアリ―ファブリックを継承するフランスの名門ブランド「シャール・ブルジェ」などを贅沢に使います。

張地だけではありません。装飾品、蝶番、漆台に至るまでこだわります。
重要なパーツには熟練した職人による伝統的工芸品や、ラグジュアリー品質のもので固めます。

高品質の茶箱は100年はもつといわれ、布を張り替えながら世代を超えて大切に受け継ぎ、想いを繋いでゆくもの。
卓上からベンチまで、豊富なサイズであらゆる生活シーンに取り入れ、楽しむ事ができます。

2017年には(仏)ジュイ美術館(Musée de la Toile de Jouy)にて古典のトワル・ド・ジュイを使った作品が展示されました。また、2019年、西陣織「螺旋文」を張った作品が、ローマ教皇フランシスコ来日の際、陸前高田「奇跡の一本松」から彫り上げられた十字架をしまう収蔵箱として献上されました。